• テキストサイズ

蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第18章 【FTEP】気高き白竜と聖なる御心


「っ!」
「はい、好物」
「えっ」
ぱっと周囲の視線がランスロットに向く。ランスロットは恥ずかしそうに頬を微かに染めて顔をそらした。目だけは、うらめしそうにサフィアを見ながら。
「甘いものが…お好きと……ランスロット団長も可愛らしいところが…?」
「かっ…!?可愛らしいは、やめてくれ……」
思わず呟いたリュミエール聖騎士団員の言葉にますます顔向きが落ちるランスロット。その様子を見てふふっと笑うサフィアだったが、次の言葉にかたまるのであった。
「ではサフィア殿のお好きなものと苦手なものはなんでしょうか?」
「なっ、」
「サフィアはなっ!!」
「ちょ、ランスロット!!」
ガバッと即座に復活し、ランスロットが生き生きとした顔で語る。
「好きなものは菓子作りとシュークリーム、苦手なものは黒い、」
「ランスロット、それはダメ」
苦手なものを言おうとした時、サフィアが彼を抑えて首を振った。お食事時にあまり想像させたいモノではない。
「サフィアのお菓子美味しいよね」
「はい!時々みんなに作ってくれて、いつも争奪戦になっちゃいます!」
グランとルリアに絶賛され、なぜか本人でないランスロットがうんうんと頷く。
「休憩の時に差し入れしてくれると、一気に疲れが取れるんだよなぁ。淹れてくれるお茶も美味しいしさ」
「あれ?サフィア殿は医療騎士で、ランスロット団長の補佐役というわけではありませんでしたよね…?」
疑問に思ったリュミエール聖騎士の一人が首を傾げるが、白竜騎士団員達は当然のように答える。
「サフィアさんは俺達にも時々差し入れしてくださるし、もはや皆の姉さんみたいなものだな」
「私より年上の人多いわよね…?」
嬉しいのだが複雑に思うサフィアであった。そこに生まれる笑い声。両騎士団の和やかな雰囲気に、両国の王達は満足気に微笑み合う。明日の合同演習に向け、ふたつの騎士団は英気を養うのだった。
/ 138ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp