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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第17章 「青い空!白い雲!広い海!!」





「青い空!白い雲!広い海!!」




砂浜に仁王立ちして高らかに声を上げるのは、フェードラッヘ王国白竜騎士団所属医療騎士サフィア。初めて目の当たりにする大海に、彼女のテンションは上がりに上がっていた。
「サフィアは海は初めてか?」
「アウギュステには来たこと無かったから」
問いかけるオイゲンにサフィアは嬉しそうに笑いかける。海はこのファータ・グランデ空域ではアウギュステにしか存在しない。アウギュステを今まで訪れたことが無ければ、必然的に初めての海となるわけだ。
「本当は、ランスロット達も一緒に来れれば良かったんだけどね」
「うーん、まぁ…仕方ないわよね…」
残念そうに言うグランに苦笑で返す。今回はランスロットもヴェインも、仕事が忙しく抜ける事ができなかったのだ。自分だけ休暇をとることに心苦しくは思ったが、二人に笑顔で送り出されたサフィアであった。
「きっとランスロットさん達も、サフィアのステキな水着姿が見たかったでしょうに…」
「はっ!?」
ルリアの爆弾発言にサフィアが大声を上げて目を瞬かせる。ルリアはルリアで「えぇっ!?」とこちらも何故か驚きの声を上げていた。
「い、いや、なんでそんなことに」
「えっ、だってカタリナは私の水着姿を、喜んでくれました、し…」
最後は少し照れ臭そうに話すルリア。なるほど、そんな感覚なのか、ルリアにとっては。と、サフィアはなんとも言えぬ思いを抱いた。
「いやぁしかし男女のそれはまた違うだろ」
「なぁにー?ラカムってばいやらしい」
「なんでそうなるんだよ!失敬だな!」
素直にこぼしたらイオのジト目を向けられ、ラカムが抗議する。だがサフィアはラカムの発言に固まってしまっていた。
(男女の、それ)
ぽんと幼馴染二人の姿が浮かぶ。二人共紳士的なところがあるから〝女扱い〟をされる事はあっても、〝男女の意識〟となるとまた話は変わってくる。
「サフィアさん?」
「えっ、あ、や、うん…」
ルリアが顔を覗かせるが、反応は薄い。言い合うイオとラカムの声は、頬を赤く染めたサフィアの耳にはほとんど入ってこなかった。
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