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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第16章 【氷炎牆に鬩ぐ】エンディング


パーシヴァルとアグロヴァルは同じ夢をみたという。それは幼き頃の母や兄弟達との思い出。そして母を喪った悲しい記憶。二人は話をし、また共にやり直そうと語り合った。これでウェールズは大丈夫だろう。しばらく見守ったのち、白竜騎士団はウェールズより引き上げた。
「これでウェールズがもっといい国になるといいわね」
「サフィアいい国、とはなんだと思う?」
ジークフリートに独り言を拾われ、さらに問いかけられ、サフィアは「え」とこぼした。うーんと唸ったのち、自分なりの答えを紡ぐ。
「私は、争いなく、みんなが笑って暮らせる国がいいな。みんながみんな、そうはいかないこともあるっていうのはわかってるけど…」
「そうするには、どうすればいいと思う?」
さらに問われ、また思案する。
「…とにかく、陛下をお独りにしないこと!私達でお守りして、陛下が良い国造りができるようにお支えします」
「そうだな」
柔らかく笑みを浮かべてジークフリートがその頭を撫でる。ぴたりと動きを止め、サフィアはなんとも言えぬ顔をした。
「どうした?すまない、嫌だったか?」
「…嫌、ではないんですけど…パーシヴァルにしてもジークフリートさんにしても、私の頭を撫でるなぁって思いまして…」
子どもじゃないのに。そう言う彼女は少々拗ね顔でそっぽを向いた。その様子に前を歩く幼馴染二人が笑い声を上げる。
「サフィアの頭、撫でやすい位置にあるもんなぁ!」
「ああ、わかる」
「ちょっ、二人まで!」
もー!と抗議の声を上げるが、その表情は楽しそうに笑っている。
窮地を脱したこの青空の下で、今日も彼らの笑顔が絶えない。
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