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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第16章 【氷炎牆に鬩ぐ】エンディング


パーシヴァルは治療と安静でしばらくすれば良くなるだろう。眠る彼をグランに任せ、サフィアはアグロヴァルの元にいた。
(衰弱はしてるけど、命に別状が無くて良かった)
ウェールズの方はランスロットたちが白竜騎士団を城下町に駐屯させたり、ジークフリートが戦時処理を行ったりと進めてくれている。後は彼が目覚めてくれれば。
「…う…」
小さな呻き声をきいて、サフィアは汗を拭く手を止めた。僅かに動き始める瞼。それがゆっくりと開かれていく。
「……こ、こは…我は、どう…」
「…ここはウェールズ城の一室です。空いている部屋をお借りしました」
独り言ともとれるアグロヴァルの問いに答えると、彼はゆるゆるとサフィアに目を向けた。
「お前は、確か…」
「白竜騎士団医療騎士、サフィアと申します。あれからアグロヴァル殿もパーシヴァルも気を失われて、二人を連れて脱出したのです。ゆっくり休める場所はここが一番近かったので、勝手ながら失礼しました」
「そう、か…パーシヴァルも、無事か…」
どこか安堵するように目を伏せるアグロヴァル。
「パーシヴァルは傷や疲労こそあれど、貴方よりは随分と〝普通〟の状態ですよ。貴方は衰弱に魔力の消費がありますから」
「…そうか。治療は、お前が?」
「はい、僭越ながら」
「そうか……礼を言う」
サフィアは目をみはった。これが本当に、先程まで相対していた相手なのだろうか。どういたしまして、と返し、サフィアはアグロヴァルが気付いた事を仲間達に知らせに行くのだった。

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