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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第15章 【氷炎牆に鬩ぐ】氷炎牆に鬩ぐ


「俺も戦う…」
「は?」
直後、ランスロットの冷気よりも冷たいのではないかと思われる声が発せられた。思わず前に立つ二人もぞくりと背筋を震わせる。パーシヴァルは、顔をゆっくり向けて冷気の元を見た。そこには、笑顔なのに目が笑っていない、サフィアの顔。一人挟んで見えづらいはずのグランはわざわざ視線を逸らした。
「問題です。先の戦いの時、散々ランスロットに自分の状態をはかれだのなんだの言っていたのは誰でしょう?」
「…あの時と今では時間も状態もちが、」
「口答え無用」
すっぱり切り捨てられ、口をつぐんでしまうパーシヴァル。そろり、と前から言葉がかけられた。
「パーシヴァル…気持ちはわかるが、今は俺達に任せてサフィアの治療を受けてくれ」
「……わかった」
ようやく頷き、パーシヴァルは地面に腰を下ろす。そしてランスロット達も残りの兵士を片付ける為に駆けた。それとほぼ同時に、サフィアが作業に入る。
「あ、グラン、あなたもね。手、血が出てるわよ」
「あ」
そうだった、とグランは自分の手の平を見つめた。どういうことだ、とパーシヴァルが驚愕する。
「えっと…さっき、僕我慢できなくて…」
「…そうか。すまなかったな」
把握したパーシヴァルが小さく言う。グランは首を横に振って応えた。てきぱきと治療をするサフィアと敵を倒していくランスロット達。どちらもほどなくして滞りなく完了するのだった。
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