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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第13章 【氷炎牆に鬩ぐ】決死の撤退


そのまま玉座の間にて待機をしていると、グラン達を連れたパーシヴァルが玉座の間を訪れた。
「皆さん、ご心配をおかけしました!ただ今、無事に戻りました」
ルリアの元気そうな声に安心する一同。だがサフィアは、パーシヴァルに担がれるグランを目にして即座に駆け寄った。
「グラン!大丈夫なの!?」
「だ、大丈夫。ちょっと疲れちゃったというか、足に傷を…」
「わかった、すぐに診るわ」
言ってサフィアはカール王に顔を向ける。彼は頷いて、パーシヴァル達に言った。
「皆の者…良くぞ無事に帰って来てくれた。ゆっくり休むが良い」
カール王からの労いの言葉を受け、パーシヴァル達が一礼する。
「う…うぅ…ルリアにビィくん…グランにパーさんまで…。みんなこんなに傷ついて…大変だったんだなぁ…」
「ヴェイン、ルリア達の傷の手当て、お願いね」
「あぁ、任せとけ!」
処置セットをヴェインに渡し、傷の軽いルリア達を彼に任せる。サフィアはひとまず床に降ろされたグランの足を診た。
「大した事は無さそうね…でも傷が塞がるまではあまり動かさないようにね」
「うん、ありがとう」
消毒をしてくるくると包帯を巻いていく。その傍らで、パーシヴァルはウェールズ家の、兄アグロヴァルの陰謀について語り始めた。









アグロヴァルは竜脈を使い、幽世の門を開こうとしている。そんな事をしてしまえば、フェードラッヘだけにとどまらず、この空全体に危機が襲い掛かる。
「事態は既に、この国だけの問題ではない。都合の良い話というのは承知の上だが、俺の実兄であり、ウェールズ家当主、アグロヴァルを止める為に、」
語り、次の言葉を放とうとしたパーシヴァルの声は、そこで途切れた。
「ランスロット、ヴェイン…ただちに騎士団を率いて、アグロヴァルの陰謀を阻止せよ!」
カール王の芯の通った声が玉座の間に響く。「御意!」と応えたランスロットに王は深く頷いた。
「頼んだぞ…。ランスロット、ヴェイン…サフィア、そなたも」
「御意に存じます、陛下」
深く一礼すると、騎士団は即座に動き始めた。
「ヴェイン、ただちに騎士団を招集するぞ!#!NAME1#、お前は軍備の最終チェックを」
「おっけーランちゃん!準備はバッチリだ!すぐにでも動けるぜ!」
「こっちも荷運びをすぐに終わらせるわ!」
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