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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第11章 【亡国の四騎士】エンディング


カール王の演説が終わって夜になり、サフィアはランスロットにヴェイン、グラン達と街中を歩いていた。
「やっぱりなんかこう、陛下はあたたかい方よね」
「そうだな」
「はい!なんだか、みんなのお父さんって感じがしました」
どこか嬉しそうにルリアが笑う。
「これからも、陛下をお支えしてこの国を守っていこう」
「うん!」
「だな!」
ランスロットの言葉にサフィアとヴェインが頷く。と、ヴェインが何か見つけたように「お?」と声を漏らした。視線は上。つられて見上げると、そこに見えるはふたつの人影。
「…」
「…」
思わず一同顔を合わせる。そして、にっと笑うと、そろって見張台へとのぼった。
「おいおい!なんだなんだぁ!二人で内緒話かー!」
下から見たふたつの人影、パーシヴァルとジークフリートにヴェインが声をかけた。
「ふん…煩い奴が来た」
ヴェインを見るとパーシヴァルが鬱陶しそうに言う。だがそこにはどことなく楽しさがあるようにも思えた。
「まったく。貴様は駄犬の様に落ち着きが無いな」
「ウゥーッ!ワンワンワン!」
「んなっ!?何の真似だ!」
いつものように文句を言ってくると予想していたパーシヴァルは、思いもよらなかった反応に動揺する。ヴェインは気にした様子も無く、にっかりと笑った。
「駄犬で結構コケコッコー!結構毛だらけ猫灰だらけ!」
「にゃあ」
突然、ヴェインの胸元から顔を出した成猫が高らかに鳴き声を上げる。後ろにいるサフィア達はただふふっと笑って二人の様子を見守っていた。
「ラ、ランスロット!こいつの奇行をやめさせろ!」
「はははっ!お前が焦るのは珍しいな、パーシヴァル」
ランスロットもこんな調子で笑うだけ。するとヴェインはうんうんと何かを把握した様な様子で語った。
「なんかさー、俺、わかっちゃったんだよね!パーさんが、こう…とりあえず挨拶代わりに皮肉を言っちゃう性格だって!」
確かに。サフィアも同意するようにうんうんと頷いた。しかし、ふとヴェインの言葉の中に何か違和感を感じて小さく首を傾げる。パーシヴァルはすぐにわかったようで、顔を思い切り歪ませてヴェインに怒鳴りつけた。
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