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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第11章 【亡国の四騎士】エンディング


その時、無能、と王に向かって放った言葉に対し、民衆から否の声がわき上がった。
「いいや!カール様はいつも俺達のことを一番に考えてくれる立派な王様だ!」
「そうです!私達は皆、あなたの作るこの国を愛しています!」
国民達からのあたたかな声に、カール王は柔らかい笑みを浮かべた。
「ありがとう。こんな情けない王を慕ってくれて…」
一度目を伏せ、カール王はパーシヴァルに向き直った。
「パーシヴァル。確かに私は無能だ…。先代に比べると、我ながら情けなくなる。だがそれでも、国民がワシを王と認めてくれる限りは、王としての任を果たしたい」
そこで言葉を切ったカール王は、国民一人一人の顔を眺めながら、力強くも優しい響きで問いかける。
「…我が親愛なる家族達よ、それでもワシと一緒に再び国を興してくれるか?」
途端、湧き上がる大喝采。国民達は惜しみない拍手を持って、カール王の言葉に応えた。傍に控える竜の騎士達は、カール王の元に跪き、無言の忠誠を誓う。ジークフリートも、ランスロットも、ヴェインも、サフィアも。その様子を目の当たりにしたパーシヴァルは、思わず苦笑した。
「ふっ…国王が甘ければ、それを慕う国民達もまた同じという事か」
(それが、フェードラッヘという国だから)
パーシヴァルの言葉に心中で言いながら、サフィアもまた、この国、この王に、改めて忠誠を誓うのだった。

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