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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第11章 【亡国の四騎士】エンディング


それから数日後。王都は少しずつ復興が進んでいく中、城下町に集まった民衆の前でカール王が演説を始めた。
「この度の騒動は、イザベラと白竜騎士団のガレスによってもたらされた謀反だ…。…ワシの至らなさによって、またもや王都に混乱を招いてしまい、心より申し訳なく思っている」
そう言って頭を下げるカール王に、そんなことはありません!カール様は悪くありません!と声を上げる民達。カール王はゆっくりと頭を上げた。
「ありがとう…皆の者。聞けば、街中に魔物が蔓延ったにも関わらず、皆の冷静な対応によって、被害は最小限に抑えられたそうだな。ワシは、そんな皆の事を、誇りに思う」
その時、一人の男が王の前に進み出た。赤き鎧を纏った青年は、真剣な眼差しで真っ直ぐと王を見据える。
「貴殿に問いたい。この惨状を前にしても、まだ自分が王にふさわしいと?…王が王たる条件とは、如何様に考える?」
「おい!パーシヴァル!」
なんてことを、とランスロットが声が上げる。だがそれをカール王自らが制した。
「よいよい、ランスロット。下がっておれ」
王に言われ、ランスロットは大人しく引き下がる。カール王は、パーシヴァルの言葉についてしばし考えた。
「そうだな…。王とは一国の支配者。人々の上に立つがゆえに、孤独。確たる理想を胸に抱き、鋼の意志で民を導く者。…と、そんな王に、憧れたこともあった…」
そこで一度言葉を切り、少し切なそうに笑みを浮かべる。
「ふふふ…それで言うと…残念ながらワシは王としては失格だな」
「ではなぜ…自らを無能と知りつつ、王の座に居座る?」
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