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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第11章 【亡国の四騎士】エンディング


「ランスロット、今は陛下を連れて、ここから脱出するのが先決だ」
「急げ。もう長くはもたんぞ」
パーシヴァルとジークフリートにも言われ、ランスロットは意を決して脱出することを選んだのだった。







崩れゆく中なんとか城下町に出たと同時に、玉座の間は轟音を立てて崩壊した。ほっと胸を撫で下ろす一行にパーシヴァルが険しい表情で語りかける。
「おい、お前達。安堵している暇など無いぞ。ガレスによると、王都には今、ウェールズ家の軍隊が迫っているそうだ」
生家のものが王都に向かっている。複雑な思いに駆られながら、だが彼だからこそ、その事実を口にする。だがそれは、ジークフリートによって遮られた。
「その事なら心配には及ばん」
「何…?」
パーシヴァルが怪訝そうにジークフリートを見る。彼は、今まで独自にウェールズ家の調査を行なっていたことを話した。ウェールズ家はフェードラッヘだけでなく、失われし禁術で他国を次々と落としていた。そしてフェードラッヘ王都に向かっていた軍勢は、ジークフリートが既に撃退したのだという。それをきき、パーシヴァルは驚愕の声を上げた。
「なっ!?たった一人であの軍を相手にしたというのか!?」
「ああ。だが、一時的な時間稼ぎに過ぎん。早急に王都の防備を固める必要がある」
「呆れた奴だ…一人で軍を退けるなど、もはや人の域を超えている」
溜息をつくパーシヴァルに対し、ヴェインのテンションは急上昇。
「うぉおおお!やっぱりジークフリートさんは俺達のヒーローだぜ!」
「……」
「ランスロット?どうしたの?」
反して浮かない顔のランスロットにサフィアが声を掛ける。彼は「いや…」とこぼしながら視線を落とした。
「今回もジークフリートさんがいなかったらと思うと…」
「何を言う。王都の一件は、お前達がいなければどうにもならなかった…。成長したな、お前達」
すかさず称賛の言葉を告げるジークフリート。彼を慕う三人は背筋を伸ばし、喜びに顔を綻ばせて「はい!」と揃って応えた。
「よーし!そうと決まれば、早いとこ王都を立て直そうぜ!」
「はい!私達にも何か手伝わせてください!ね、グラン?」
「うん。僕達にできることがあればなんでも言って」
「ありがとう!」
騎士達は正気に戻った白竜騎士団団員達をまとめ、王都の復興にはしる。その中には、国の窮地を共に救った騎空士達の姿もあった。

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