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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第11章 【亡国の四騎士】エンディング


只ならぬ異質な力に気圧されそうになりながらも、一同は異形の者を追い詰めた。
「であああぁぁぁっ!」
ジークフリートの大剣が幽世より至りし者に斬りさき、異形の者はうめき声を上げる。
「うぐっ…まさか…これほどとは…」
「ふん…どうした異形。我らを人の子と侮ったか?」
「ぬうぅぅっ!」
「我ら…誇り高き竜の騎士!今だ!お前達!続けぇええええ!」
ジークフリートの号により、騎士四人が猛攻を仕掛ける。ヴェインが渾身の一撃で動きを止めさせ、続けて地を駆るパーシヴァルと天を舞うランスロットの息もつかせぬ連撃が炸裂する。
「とどめっ!私達の大切な世界から、消えていなくなれっ!」
そして最後にサフィアの弾丸が幽世より到りし者の中心を撃ち抜き、瞬間、眩しい閃光に包まれた。
「くぁっくぁっ…いつか…万の軍勢が…空を覆うことになる…ぞ…」
怨嗟の声を残しつつ闇は光と共に霧散した。
「終わった…のよね?」
「あぁ…終わったよ…」
ランスロットの答えにサフィアは安堵する。だがその安心も束の間、壮絶な死闘の末に衝撃に耐えきれなくなった玉座の間は崩壊し始めた。
「お、おい!グラン!このままじゃ生き埋めになっちまうぜ!」
「みなさん!早くここから逃げましょう!」
ビィのルリアの焦りの声に頷き、グランは騎士達を見やる。ジークフリートが、正気を取り戻したカール王を誘導しているところだった。目が合い、頷きあう。早急に脱しようとした時、パーシヴァルが言葉を発した。
「待て。まだガレスが残っている」
「そうだ、ガレス…っ」
姿を探せば、ガレスはイザベラと固く身を寄せ合っていた。それは、どこまでも付き従う従者の姿。
「イザベラ様…少しお疲れでしょう?そろそろ私達も休みましょう?」
イザベラは答えない。だがガレスは構わずに、イザベラの手を優しく引いて、城の奥へと消えて行った。
「くそっ!逃すか!」
「ランちゃん!それ以上は危ないってば!」
二人を追おうとするランスロットをヴェインが引き止める。サフィアは二人が去った方向を見て、呟いた。
「それに、多分、もう…」
そして、目を伏せる。魔法陣で身体を酷使したガレス。魂を異形に差し出したイザベラ。おそらく二人とも、そう長くはもたないだろう。
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