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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第10章 【亡国の四騎士】亡国の四騎士


ランスロットとヴェインがイザベラを止めにかかるが、時すでに遅しと彼女は召喚の詠唱を始める。
「赤き地平より到りし幽世の門よー 我、王の魂を対価に、その門を開かんー 顕現せよ、幽世の住人!!」
「陛下!!」
イザベラの詠唱によって魔法陣が起動した、その瞬間だった。突如黒い影が飛び込み、カール王の身柄を奪い去る。
「なっ!?」
「えっ!?」
何が起きたのか、と一同は黒い影を見る。
「残念だったな…イザベラ」
そこには、黒き竜の騎士、ジークフリートがいた。
「ジークフリート!?貴様が、何故、ここに…。ふふふふざけるなァ!貴様ァァァァ!オンドリャァァァ!!!」
イザベラが怒りの声を上げる。一行もまた、突然現れたジークフリートに驚きを隠せなかった。
「ジ、ジークフリートさん!どうして…」
「うぉー!さすがだぜ!」
「びっ、くりしたけど…ほんと助かりました…!」
彼を慕う三人が口々に言葉をかける。彼は小さく笑みを浮かべて彼らを見た。
「憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎いにくにくくっきぃい!」
計画を邪魔され錯乱したイザベラは、フラフラと魔法陣へ歩み寄る。
「いかん!早くイザベラを魔法陣から離せ!」
すでに門はできあがっており、あとは贄を差し出すだけの魔法陣。その中から、不気味な声がわきあがった。
「わ主の願い…しかと聞き届けた…」
魔法陣から立ち昇る黒炎と共に、異形の者が顕現する。イザベラの魂を贄とし、幽世より異形の者が至った。その様を目にし、ガレスは愕然とした。
「馬鹿な…こともあろうにイザベラ様の魂を使って…」
悔しそうに、拳を握りしめるガレス。そしてガレスは、自分を失いつつあるイザベラに言い放った。
「もう…もう全て消し去ってくれる!イザベラ様!あいつに命令するんだーッ!」
ガレスの声が聞こえてかすでに聞こえておらずか、イザベラは幽世より到りし者に命令する。
「け…消し去れ……や、やつら…を…ぉぉ…」
「賜った…造作もなきことよ…」
幽世より到りし者が動こうとした時、誰が言い出すでもなく、四人の騎士達がジークフリートの元に集った。
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