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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第6章 【亡国の四騎士】謀略の祝宴


「この馬鹿どもが、キャンキャン吠え立ておって。少々計画が狂ったが…後はテメェらを片付ければ終わりだァ!」
「イザベラ!?」
それは先の動乱で失脚し、地下牢に幽閉されたはずの元執政官イザベラだった。霊薬の使用を止められた彼女は老い進んでいたはずだが、今の彼女は以前と変わらず若いままの姿である。さらに言えば、彼女の後ろには白竜騎士団の面々が従えられている。
「ふん…ようやく正体を現したか」
パーシヴァルがイザベラに気を取られた瞬間。
「はっ!」
「ぐっ!?」
パーシヴァルに当身を食らわせて拘束から逃れ、ガレスはイザベラの元へと走る。
「んだぁコラ…クソパーシヴァルテメェ……お前は昔からクソ生意気なヤローだったなぁ、あぁ?」
「…ふっ、奇遇だな、イザベラ。俺も昔から貴様は好かん」
不敵な笑みを浮かべたあと、パーシヴァルはイザベラに鋭い目を向けた。
「どどど、どういうことだよこれ!?なんでガレスがイザベラと!?ランちゃんは!?」
「…あぁなるほど、そういうことね」
「何が!?」
何かを悟って舌打ちをしたサフィアにヴェインが訊く。サフィアはイザベラ達から目を離さないまま答えた。
「ガレスが目立ってきたのはイザベラが投獄されてからだった…。つまりガレスは、イザベラを解放する為に陛下や私達の信頼を得ていたってことよ!」
「何だって!?」
その通りなのか、ガレスもイザベラも否定しない。それどころかイザベラはにんまりと笑みを浮かべた。
「ランスロットに会いたければ大人しく捕まることだな!やれ…ガレス」
「御意」
イザベラの命令を受けてガレスが剣を抜く。
「皆の者!そこの狼藉者どもをひっとらえるぞ!」
ガレスが声を上げると、白竜騎士団団員達が剣を構えてジリジリとにじり寄ってきた。
「って、おい!お前達までなんでイザベラの言いなりなんだよ!?」
「皆だけじゃないわ。陛下だって、イザベラがいるのに全く反応されてない!」
まるでイザベラがそこにいるのが当然かのように。
「迷えば瞬間、殺られるぞ」
歩み出てきたパーシヴァルがグラン達に下がっているよう言い、動揺するヴェインとサフィアの隣に並び立つ。捕らえようとしてくる白竜騎士団団員達との混戦が始まった。
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