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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第1章 【救国の忠騎士】王都防衛戦


その後彼らは、ファフニール討伐の宴席の為に王のもとへ呼ばれて行った。サフィアは仕事に戻るか、と不足品のチェックをする。そしてそれらを調達した帰り、城内が慌ただしくなっている事に気づいた。何かあったのだろうかと足を早め、いつ呼ばれてもいいように医療室で持ち出し用の医療鞄を整える。そして医療室から顔を出した時、丁度ランスロット達が駆けて来るのが見えた。
「サフィア!」
「この騒ぎ、何があったの?」
「王との周りに魔物の群れが現れたらしい」
「何ですって!?」
ランスロットの返答にサフィアは驚愕の声を上げる。
「戦える騎士が足りていないらしい。…出られるか?」
それは医療騎士としてか、戦う騎士としてか。何れでも構わない。サフィアは彼にしっかりと頷いてみせた。
「もちろん!」
「よし、行くぞ!」
ランスロットの号の下、再び彼らは走り出す。サフィアもすぐに医療鞄と、部屋に立てかけてある剣を携えて後を追った。




魔物の群れは数が多く、白龍騎士団の各隊で応戦しているものの、現状維持で精一杯だった。これではいずれ疲弊しきり、戦線を崩されてしまう。そこへランスロット、ヴェイン、グランらが加わり、前線を押していく。だが、魔物の数が多すぎてキリがない。そこに、ランスロットの号の声が上がった。
「大まかにだが全体の状況は把握した。一旦後退し、大勢を立て直すぞ!」
団長の号に皆が頷く。
「ヴェイン!グラン!自力で動けないケガ人の救助を頼む!サフィアはその後治療に当たってくれ!」
「わかった!」
「了解!」
「任せて!」
師事を受けた三人はそれぞれに行動する。怪我をした騎士達を連れ、一行は共に後退した。




怪我人を城内に運び、待機していたルリアとソフィアに引き渡す。ソフィアは術による治療でみるみる怪我人の傷を癒していった。
「…」
それを目の当たりにして、サフィアはどこかやるせない思いを抱く。だが飛び込んできた報にすぐさま顔を上げた。
「ランスロット団長!残った魔物達が城壁に群がっております!」
「わかった…ヴェイン!グラン!城壁から叩き落とすぞ!」
そして彼らは城壁の方へと駆けて行く。サフィアはサフィアで、自分に出来る事をやろうと深呼吸をした。
「傷の浅い人はこっちへ!」
しかしその場に、ルリアの悲鳴が響き渡った。
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