第28章 【ビストロ・フェードラッヘ】ビストロ再建計画、始動
「ふむ…美食家のサヴァランを唸らせるには、普段市場には出回らない珍しい食材が好ましい。魔物を使ったフルコース料理、これは理にかなった作戦かもしれない…」
「パーシヴァルまで!?」
えええええええ。動揺と困惑の中、話はどんどん進んでいく。
「まずは何を作るかだが」
「パーさんって、料理とかしなさそうだから、何が必要だとかわからなそうだよな〜!」
「黙れ駄犬。俺にも料理くらい作れる」
「へぇー、そうなのかぁ?んじゃパーさんが試しに何か作ってみてくれよ!」
「いいだろう」
「よーし!んじゃ料理対決だな!」
なぜそうなった。ヴェインとパーシヴァルを交互に見ながら見守っていたグラン達の心の声が重なる。
「なんかもう…好きにさせたらいいのかな」
「それしかないみたいね…」
はぁと溜息をつくサフィアと乾き笑いを漏らすグラン。こうして、ヴェインとパーシヴァルの料理対決が開始されるのであった。