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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第28章 【ビストロ・フェードラッヘ】ビストロ再建計画、始動


ビストロ・フェードラッヘを手伝う事となり、一行は店の制服へと着替えた。いつもと違う装いに、どこかそわそわした気持ちが現れる。
「サフィアさん、とても似合ってます!」
「ありがとう。ルリアも可愛いわね」
「えへへ〜」
女子更衣室からフロアへ戻ると、男性陣はすでに着替え終わって彼女達を待っているところだった。
「お待たせしました!」
ルリアが言うと彼らが振り向く。その姿を目にして、サフィアは僅かに目をみはった。
(美形ってずるいなぁ…)
ギャルソンとコックの制服に着替えた四騎士に対する素直な感想だ。目の錯覚か、どこかキラキラしているようにも見えてしまう。
「サフィア?」
動かないサフィアをランスロットが小首を傾げながら呼ぶ。はっと気づいたサフィアは「なっ、なんでもない」と彼らのそばに小走りした。
「はは〜ん。さては見とれてたな〜?」
「そ、んなの仕方ないでしょ!」
「素直だな…」
ヴェインのからかう言葉に肯定するとパーシヴァルが呆れの溜息を漏らす。
そんなこんなでジャックが改めてグルメイベントについて説明を始めた。
「イベント開催期間中は来訪者は受付でルピを〝ドラッヘ〟という券に交換して飲食をしてもらいます。毎日閉店後に運営がその券を回収して、各店舗の売り上げを集計して順位を競うんです!」
「要はその券の合計売り上げで優勝すればいいんだな!」
「そんなに簡単に優勝できればの話だがな。あのサヴァランの舌を満足させるのは一筋縄ではいかないぞ」
気合いを入れるヴェインにパーシヴァルが冷静に言う。そこへ「ふむ…」とジークフリートが口を開いた。
「ひとまずこの店の実力を知りたいところだな」
「ジャック殿、今からお店を開くことはできるか?」
ランスロットがジャックに問うと、彼は「はい!」と頷いた。
「そろそろスタッフ達が来る頃で…」
言葉の途中で裏口から人の気配が近づいてくるのを感じた。現れたのは男女四人。格好からして、厨房スタッフ二人、フロアスタッフ二人のようだ。そのうちの一人が欠伸をしながら現れたところを目にして、サフィアはぴくりと眉を動かす。
(これって…もしかして…)
ジャックが今朝あったこと、グラン達や騎士達の説明をしているのを黙って眺める。困惑するのは最もだが、その一瞬で僅かに不安が生じたサフィアであった。
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