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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第27章 【ビストロ・フェードラッヘ】オープニング


とある晴れた日の午後。国を挙げての祭りに、フェードラッヘの王都全体は盛り上がりを見せていた。そんな中、白竜騎士団団長、副団長、医療騎士、そして元黒竜騎士団副団長は、縁ある騎空団の面々を、盛り上がる中央広場で待っていた。
「〜♪」
「ご機嫌だなぁ、サフィア」
「そりゃお祭りだもの」
軽く鼻歌交じりで待っていたサフィアは、笑顔でヴェインに答えた。そこへ「ふっ」と小さく笑い声が漏れる。
「浮かれすぎて任を忘れるなよ」
「それはちゃんと弁えてるのでご安心を!」
パーシヴァルに言われ、サフィアは胸を張った。そんな様子をランスロットが苦笑混じりに見守る。
「おっ、来たな!」
ヴェインの声に誘われ、皆彼の視線の方向に顔を向けた。もうお馴染みとなったみっつの顔が、笑みを浮かべてこちらに近づいてくる。
「お〜い!グラーン!ビィくーん!ルリアー!こっちだこっち〜!」
ヴェインが賑やかな街並みで大声を上げて彼らを呼ぶ。たたっと駆け足気味に彼らは四人の前に到着した。
「わーい!ヴェインさーん!」
「ははっ、ここまで迷わず辿り着けて良かった」
爽やかな笑みを浮かべてランスロットが言うと、ビィが「おう!」と答える。
「遠くからでも四人が見えたからすぐわかったぜ!」
「こんなに人がいても目立つから目印にピッタリだよね」
グランもまた笑みを浮かべて言う。ははは、と若干の乾き笑いを漏らすと、「ふむ…」ときこえた。
「早速祭りの視察と行きたいところだが…グラン、来る途中にジークフリートの姿を見かけなかったか?」
パーシヴァルに問いかけられ、グランは首を傾げた。
「見なかったけど…一緒じゃないの?」
ジークフリートも一緒に行動する予定であったが、彼の姿はここには無い。
「途中までは一緒だったが、突然ふらりと消えてしまってな」
「マイペースというかなんというか、さすがジークフリートさんって感じだけど」
ふうと一息ついて、サフィアは続ける。
「でもグラン達との待ち合わせ時間と場所はジークフリートさんも知ってるはずだし…何かあったのかしら」
少々不安になる。ほんの少しの緊張した空気が流れた時、一行の背後から重々しい足音が近づいてきた。
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