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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第26章 【ふたりの騎士道】エンディング


「以上の者、24名を…白竜騎士団入団試験の合格者とする」
カール王が締めの言葉を告げたその瞬間、会場内に歓声が巻き起こった。
「うぉーっ!合格おめでとう!うぅ…ひよこ班のみんなが合格するなんて!おっ…俺は…俺は班長としてこんなに嬉しいことはない〜!」
本人達以上に喜んでいそうな勢いのヴェインは、喜びのあまりに泣き出してしまっている。
「ヴェ、ヴェインばんじょう!あぁ、ありがとうこじゃいます〜!」
そしてアーサーも涙で顔をぐしゃぐしゃにしていた。
「ははは!アーサーのヤツ泣きすぎだろ」
「僕まで合格できるなんて…信じられない…」
「当然だろう。お前もよく頑張っていた」
「う…うんっ!」
互いに肩を抱き合って合格を喜び合う第三班。そんな様子をサフィアは微笑ましく見守っていた。
「これでお前達はひよこ班から晴れてにわとり班に昇格したわけだな!」
「これでやっと、たまごがうめますね〜!」
「あぁ!たまごがうめるな〜!」
(あんた達みんなオスでしょ…)
心のツッコミは届くはずもなく、サフィアは小さく肩をすくめる。
「ていうか、これでやっとひよこ、じゃないの…?」
それは班を組んだ時に思ったこと。ようやく騎士見習いなのだから、ここからひよこだと思うのだが。
「…ま、いっか」
アーサー、モルドレッド、ヘンリーの三人が話す様子を見つめる。どうやらあの三人も和解し、いい関係になれたようで安心した。ヘンリーが立ち去り、グラン達やランスロット達がアーサー達の元へ集まったので、サフィアも歩み寄った。
「またいろいろ迷惑をかけてすまなかったな」
「気にしないでよ」
「そうだぜ!」
グランとビィに言われてランスロットは笑みを浮かべる。そして彼は、アーサーとモルドレッドに向き直った。
「二人とも…合格おめでとう」
「「ありがとうございます!」」
「モルドレッドとアーサーのことは、ほかの受験生達の間で話題に出るが…皆から、とても信頼されているようだな。身を挺して仲間を守った君達二人には、確かに〝騎士達精神〟が宿っていたようだ。ぜひ、騎士団長を目指して、これからも研鑽に励んでくれ」
「「はいっ!」」
そうしてランスロットはその場を後にする。その背中を、二人ほずっと眺めていた。
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