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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第25章 【ふたりの騎士道】ふたりの騎士道


「ぐはっ…」
「ランスロット!!」
代わりにその鉤爪を食らい、砕けた鎧から血飛沫が溢れた。ぱたぱたと血が地面を赤く染める。
「ランちゃん!」
「すぐに手当を…!」
「問題ない…この程度、かすり傷だ」
「どこが…っ」
今すぐにでも駆けて治療したい。だが今あそこに自分まで飛び込んで手当を始めれば、二次被害に成りかねない。やるせない思いが胸を締め、ギリと奥歯が擦り鳴った。
ランスロットが傷を負っても敵は退いてくれるわけではなく、骸の騎士達もまた再び湧き出る。
「忌々しいアンデッドめ…こちらも甘く見すぎたか」
「ごめんなさい…俺のせいで…こんな…」
「大丈夫だ…俺が何度でも倒してやる」
「この借りは…きっちり返す」
ひとまずランスロット達の元に駆け寄り剣を構える。この状況を打破しないことにはろくに治療することもままならない。
「たが…今は皆の避難が最優先だ。ヴェイン、サフィア、グラン。もう一度、この子達が避難する時間を稼いでくれるか?」
「おうよ!もちろんだぜ!」
「うん!」
「任せて」
三人の頷き、ランスロットもしっかりと頷き応える。
「今度こそ、俺達も加勢します!」
そこへアーサーが駆け寄ってこようとする。それを制し、ランスロットへ言った。「アーサー、気持ちは嬉しいが、これは俺達の仕事なんだ。今はヘンリーを連れてここから逃げてくれ。それが君のやるべき仕事だ」
「でも…」
「アーサー、ランちゃんの言う通り、ここは俺達に任せてくれ」
第三班のメンバーがアーサーを呼ぶ。だがそれでもまだ納得のいかない様子のアーサーに、サフィアは最後の追い討ちをかけた。
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