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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第24章 【ふたりの騎士道】古竜の祠


翌日、残りの山道を登りきり、ついに彼らは山頂に到着した。山頂まで登りきった受験生達に、ランスロットは労いの言葉をかける。
「皆、よく頑張ったな。ここまで来れば後少しだが、最後まで気を抜かないでくれ。今から、この洞窟の奥にある、古竜の祠を目指す」
古竜の祠の言い伝えについて、ランスロットが受験生達に説明する。懐かしいなと思いながらサフィアも聞き入っていた。
「皆も、自分がなぜ騎士になりたいのか、今一度、自身の心に問うてくれ」
ランスロットの言葉をきいて、各々胸に手を当てる受験生達。思い思いを心の中で巡らせているのだろう。
「では、順番の整った班から出発するぞ」
ランスロットを先頭に、次々に班が進んで行く。第三班やグラン達、サフィアも後に続いて洞窟へと足を踏み入れた。






洞窟をしばらく進んで行くと、古ぼけた石碑が置いてある開けた場所に到着した。
「ここが、古竜の祠だ」
ランスロットの言葉に、一同は石碑を見る。今から祠の前で各々、騎士になる為の抱負を述べるのだ。そして各班ごとに石碑の前に整列しようとした、その時。
「…何?」
謎の陣が起動すると共に、古竜の祠が崩れ落ちた。
「っ!皆は下がってくれ!」
突然の異常事態にランスロットが剣を抜いて構える。そこに警戒態勢のサフィアとグランも並んだ。立ち込める砂塵、瓦礫の中から現れたのは、昨日の狼など比べ物にならないほどの大きさの骨竜だった。突如現れた骨竜に辺りは騒然となる。
「うぇええっ!なんだこのホネホネは!」
「まさか…伝説の古竜が蘇ったのか…?」
「いや、そんな、まさかぁ」
だが、祠から現れた竜、という点では説得力は充分ある。
「フシュルルル…」
骨竜が苦しそうに呻き声を上げると、その頭部から黒い霧が吹き出し、辺り一面を包み込んだ。
「っはぁ!?」
黒い霧に反応するかのように、辺りから次々と蘇る骸達。
「これは…かつて古竜との戦いに敗れた騎士達の骸なのか…?」
動揺と困惑の最中、骸の騎士の一体が、近くにいた試験官に襲いかかった。
「ぐぁっ…!」
「はぁぁぁっ!」
すぐ様ランスロットが骸を切り伏せ、サフィアが傷ついた試験官に駆け寄る。
「大丈夫!?」
「は、はい…かすり傷です」
「なら良かった」
ほっと息をつくのも束の間、骸の騎士達はゆらゆらと一行に迫っていた。
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