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蒼き空、竜の名のもと【グラブル】【四騎士】

第23章 【ふたりの騎士道】ふたりの約束


しばらくルリアと話をしていると、テントの外から「すまない、ちょっといいか?」と声がかかった。
「ランスロット?何?」
顔を出して答えると、そこには神妙な顔のランスロット。何事かと首を傾げると、実は、と彼は話し始めた。
「アーサーとモルドレッドがいないんだ」
「えっ?」
「ヴェインもいないし、おそらく一緒だとは思うんだが…」
探しに行くか迷っているのだろう。事を大きくはしたくない。だが手遅れになってもいけない。サフィアもうーんと唸って思案した。
「…もう少しだけ、待ってみましょ。それで戻らなかったら、探しに行くわ」
「あぁ…そうだな」
待つ時間を決めて、ひとまずテントの中に戻る。心配そうな表情のルリアに「大丈夫よ」と言って、サフィアは困ったように息をついたのだった。






ランスロットと決めた時刻が迫り、サフィアはテントを出た。と少し先を見てみれば、そこにはもう見慣れた人影が複数。どうやら三人とも無事に戻って来たらしい。だかアーサーとモルドレッドの顔にはごく僅かに傷があるように見えてサフィアは眉をひそめた。アーサー達はそのままテントに戻ってしまったので声はかけられなかったが、そこに立っているヴェインに駆け寄った。
「ヴェイン」
「あぁ、大丈夫だよ」
何を言おうとしたのか察したらしい。ヴェインはにかっと笑って見せた。
「まぁ…それならいいけど…」
そう言って彼らのテントを見る。やれやれと苦笑して、サフィアはルリアの待つテントへと戻った。
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