第15章 潜入、白鳥沢学園2日目〜黒鷲捜し開始!〜
「っ……!」
「真白ちゃん……!?」
「おい、真白!どこ行くんだ……!?」
まだ近くにいるかもしれない。
そう思い廊下を走り出す。後ろから覚さんと英太さんの驚いた声が聞こえたけど、返事をする余裕が今の私にはなかった。
廊下を、黒鷲の気配がしないか確認しながら走る。その途中で、賢二郎さん達の驚いた声が聞こえたような気がした。
(駄目だ…!黒鷲の気配が全然しない……!)
廊下を走って走って、でも黒鷲の姿を見つける事が出来ない。
(……もしかして、もう教室に入った?)
もしそうなら、廊下を捜したって見つからない筈だ。でもまだという可能性もある。そう希望を抱きながら廊下の角を曲がった瞬間––––
「きゃっ……!」
「っ……!?」
少し強めの衝撃が私を襲った。……どうやら、曲がったところで誰かが立っていたらしい。
ぶつかった反動で、自分の意思とは関係なく身体が後ろに倒れる。足で踏ん張ろうにも間に合わない。
(た、倒れる……!)
痛みに備えてギュッと目を瞑る。でも、想像していた痛みが訪れず、その代わりにポスリと背中に温かい感触が伝わってきた。それを不思議に思い恐る恐る目を開けると
「大丈夫か?真白」
「は、隼人さん……!」
隼人さんが私の身体を支えながら、心配そうに上から覗き込んでいた。どうやら、隼人さんが倒れる私を受け止めてくれたらしい。
「す、すみません!ありがとうございます!」
いつの間にと思いながらも慌てて離れて謝罪とお礼を言うと、隼人さんは「大丈夫だ。お前に怪我がなくてよかった」と笑いながら言ってくれた。その返答に胸が温かくなり、私は再度心を込めてお礼を言った。
(……と、そうだ!ぶつかってしまった人にも謝らなくちゃ!)
黒鷲の事で頭がいっぱいで、ちゃんと周りを見ていなかった。
怪我をしてなければいいなと思いながら後ろを振り返った瞬間、ガッと両肩を掴まれた。それに驚き慌てて顔を上げると、そこには工が立っていた。