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白鷲と白鳥沢【ハイキュー】

第15章 潜入、白鳥沢学園2日目〜黒鷲捜し開始!〜


「あれ、白鷲?」
「? あ、賢二郎さ…っ、うわっ!?」
「!!」

下から名字を呼ばれたような気がして顔を向けると、3階の階段の踊り場でこちらを見上げながら立っている賢二郎さんがいた。その姿に意識が向いたせいか、足元が疎かになり足を滑らせたのが分かった。
……でも大丈夫。私はどちらかというと、身体能力は高い方である。素早く空中で体勢を整え、スタッと綺麗に着地する。
決まったと思いながら隣にいる賢二郎さんを見ると、何故か少し腰を屈めて両手を広げながら固まっていた。その顔は少し赤くなっている。

「? 賢二郎さんどうしたのですか?」
「っ、いや大丈夫。俺は何も見てない」
「見てないって、何をですか?」
「……ごめん、今の忘れて」
「わ、分かりました」

どうしてだろう、口では謝っているのに、顔は何だかとても迫力がある。その気迫に押され、気になるけど了承せざるを得なかった。

「ゴホン…、まあ、怪我がなくてよかったよ」
「あ、すみません。ご心配おかけしました」
「いや、元はと言えば俺が急に話しかけたせいだろ。悪かった」
「い、いえ…!そんな……!」

賢二郎さんの謝罪に慌てて首を横に振りながら、そういえばと思う。

(朝も若利さんと同じやり取りしたなぁ……)

何だかそれが面白くて笑いそうになる。でも、ここでいきなり笑い出したらただの変なやつになってしまう。だから笑わないようにグッと表情を引き締めていると、賢二郎さんは私が持っているプリントに気付いた。

「ん、そのプリントなに?」
「あ、これは2、3年生に届けるよう、鍛治さんから頼まれたのです。ちょうどよかった。1枚どうぞ」
「ふーん、ありがとう」

賢二郎さんは私にお礼を言いながらプリントを受け取ると、サッと目を通した。

「……体育館の点検、早まったんだ」
「はい、そうみたいです。……明日は朝しかしっかりとした練習が出来ないので、みなさん…特に若利さんと工は物足りないと思うかもしれませんね」
「確かに」
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