• テキストサイズ

白鷲と白鳥沢【ハイキュー】

第14章 潜入、白鳥沢学園2日目〜記憶の『 』〜


私は意を決して工の目を見つめ返し、翼を動かしてそっと腕に触れた。そしたら工は瞳を輝かして笑顔になる。その表情に罪悪感を抱きながらも、私はそのまま顔を近づけた。……自分の声が工のお母さんに聞こえないように。

「工、ありがとうございます」
「!? お、お前…しゃべ」
「静かに。そのまま、私の声に耳を傾けていてください」
「お、おう……」
「……工があの時、私を見つけてくれて、助けるという選択をしなければ私は死んでいました。感謝してもしきれません。ありがとうございました」

お礼を言うと、工は恥ずかしそうに頰を染めて視線を逸らした。私が改まってお礼を言ったから照れているのだろうか。それを微笑ましく思いながら話を続ける。

「だから私は工を悲しませたくありませんし、でも、工の家族にもお世話になりましたから、迷惑をかけたくはありません。だから……」
「お、おい……?」

私の様子がおかしい事に気付いたのだろう。工は視線を戻して、不安そうにこちらを見てきた。
ぐっとお腹に力を込めて、震えそうになる声を抑える。

(だから……)

「っ、工と出逢えて、本当に心の底からよかったと思います。……ごめんなさい。さようなら」
「!? ど、どういう意味」

工の言葉を遮るように、私は『力』を発動させた。















––––ピピピピピピ。

「…………」

目覚まし音に起こされ、私は目を開ける。
清々しい綺麗な青空に比べて、私の目覚めは最悪だった。

/ 144ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp