第17章 潜入、白鳥沢学園2日目〜天狗のお面〜
……そう。その事を警察に話したところで、「何を世迷言を」と一蹴されるだけだろう。
それに、仮に警察の人達が信じて動いてくれるのだとしても、それをしてもらう訳にはいかない。何故なら、妖怪の仕出かした事は、同族である私達がけじめをつけないといけないと思うからだ。
(そのためには、まず天孤を探さないと!)
とは言っても、私には大婆さまから与えられた黒鷲捜しもある。流石にこれ以上増やしたら大変だから、天孤探しは大婆さまや茶尾にしてもらおうと思った。
「……まあ、そういう事だ。今しばらくは無暗に学園の外に出ず、様子を見るしかあるめぇよ」
「……分かりました」
若利さんが頷いたのを皮切りに、他のみなさんも小さく返事をして頷いていった。
(……申し訳ありません)
同胞のせいで、彼らに不自由な思いをさせてしまった。それに申し訳なく思い、でも声に出して謝る訳にもいかず、せめてと思い私は心の中でみなさんに頭を下げた。
「よし、それじゃあしっかり水分補給してから、いつも通りサーブ練から入れ」
「!」
鍛治さんのその言葉でハッとする。そういえば、まだ彼らにスポーツドリンクとタオルを渡していなかった。
やってしまったと思いながら籠を持ったその時
「真白、お前はちょっとついてこい」
「え?……あ、はい!」
鍛治さんからついてこいと言われてしまった。それに慌てて返事をして、みなさんにスポーツドリンクとタオルはここにある事を伝えてから鍛治さんの後を追った。
「…………」
「…………」
「…………」
6つの目が、私を見ている事に気付かずに。