第4章 小林君の欲情
小林は少し不満げな顔をして、胸を触っていた手で瑞希の顔を掴むと、強引に自分の方へ向かせた。
「駄目ですよ目をそらしちゃ。せっかくの可愛い顔が見れないじゃないですか。…ハハ。俺が高嶋さんの瞳に写ってる…。こうやっていつも俺だけを見ててくださいよ…」
「い…、いつも見てるじゃないか…!」
「んー、違うんです。見てくれてはいますが、心ここにあらずって感じなんですよね…」
「何言ってんだよ…」
小林は不適な笑みを浮かべ、目を見開いている瑞希の瞳を覗き込んだ。お互いの息が顔にかかるほど近い。
「…だから、俺以外誰も目に入らないようにしてあげますね?」