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be taken prisoner

第2章 story Ⅱ


「浅見は元、お前が受け持っていた受刑者だったよな?」
鼻から煙草の煙を出しながら机の下に屈むと、いかつい顔の大橋には不釣り合いな花束を取り出した。花の良い香りが周囲を包む。

「どうしたんですか、その綺麗な花束?」
「これを浅見の所に持って行け。今日は日勤だろ?ほら、住所。」
花束の隣に走り書きのメモ帳を置くと、まるでお前に拒否権は無いとでも言っているかの様に、大橋は待機室から出ていった。瑞希は呆然と立ち尽くす。

所長の言うことには逆らえない。また浅見と会わなきゃならないと思うと、苛立ちなのかよく分からない感情が渦巻いた。


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