第2章 story Ⅱ
「私も昼夜勤務は嫌いだな。」
「え?!鷹島さんもですか?!」
「なぜ驚く?」
「いや~、鷹島さんは何とも思って無いと思っていたので…。」
「そうか。」
「俺も、鷹島さんみたいになりたいなぁ~なんて…。」
「私?」
思いもしない発言に顔を上げると、小林は下を向いて照れた顔をしていた。そんな姿が面白く、瑞希は片肘を付き微笑んだ。
「私はそのままの小林が良いと思うが。」
小林は瑞希の顔を見ると、忽ちユデタコみたいに顔を赤らめた。動揺を隠そうとせず、話し出す。
「う、え…えと。あっあの!今日は午後から入浴ですね!」
「ん?ああ、そうだな。」
「受刑者達も楽しみにしてるんでしょうね。」
「良くあんな短い時間に終わらす事が出来るよ。私には無理だな。」
受刑者の人数が多く、その日入浴する人数からいっても、時間は一人当たり十五分と短く設定されていた。