第1章 story Ⅰ
「浅見っ!こんな事をして許されるとでも思ってるのか!!?強姦だぞ?!」
浅見は瑞希の元へ近寄ると体に跨(また)がり、鬼の形相で睨み付けた。瑞希はその恐ろしさに息を呑む。
「強姦?じゃあさ、捕まえてよ。また刑務所に行ってさ…。また鷹を監視できるよね?しかも、いつでもヤれるし。」
「…なっ…!お前、ナメるなよっ!!そんな事が出来るわけ…」
「出来るんだよ。色々抜け道があるからね。」
浅見は哀しい笑顔を見せると、脅える瑞希の顔にそっと触れた。
「でも残念。鷹が警察に行けば、俺は今日の事を全て話すよ?そしたら、どうなるかな?職場に居れなくなるんじゃない?」
瑞希は苦い顔の中に必死で笑顔を浮かべた。
「……脅迫か…?」