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不羈奔放【戦国BASARA】

第25章 不敵な笑みをうかべて【竹中半兵衛】


「私は武人だけど、戦人じゃない。あんたたちのごたごたした戦に巻き込まれるのはごめんだ」
「…言ってくれるね。軍にはいることを巻き込まれると思っているわけか」
「戦人としてどこかの国に志願するならとっくにしてる」
「安芸かい?それとも、奥州?」
冴の目がスッと細められた。安芸はともかく、なぜ奥州のことが出てくる。政宗と親交があることをどこかで聞きつけたのだろうか。
「…どちらでも、竹中殿には関係の無いことだと思うけど?」
「手厳しいね。だがそれでなくては落としがいが無いというものだよ」
竹中の紫の唇がゆるりと弧を描く。その不敵な笑みに冴は自分で眉間に皺が寄るのを感じた。
「手段はそれほど選ばないつもりだから」
「何と言おうと、私は豊臣には下らない」
「下るだなんて。僕は君に、同志になってもらいたいんだよ」
今度は先ほどよりは抑えられた笑み。そのまま竹中は身を翻して去って行った。その背が消えるまで見送り、大きく息をつく。
「同志、ねぇ。同志になんて思ってるやつが手段は選ばないって、信じられるわけないじゃん」
厄介なやつに目をつけられたなともう一度ため息をつき、冴は気をとりなおして、町を楽しむか、と大通りへ戻って行った。




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お題配布元:はちみつトースト 様
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