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不羈奔放【戦国BASARA】

第15章 話し掛けたのは興味本位【真田幸村】↑後




「かたじけのうございました!なんとお礼を申したらよいか…」
団子を食べ終わって立ち上がった後の青年の第一声だ。深々とお辞儀付きで。
「いや、お礼なんていいよ。団子一本だし、そんなつもりでお裾分けしたわけじゃないし」
「そういうわけにはまいりませぬ!そうだ!お礼をさせていただきたい故…」
彼にとっては団子一本でも重大な事らしい。軽く呆れながら聞いていたが、次の言葉を聞いた途端、一瞬思考が止まった。
「ぜひ、某の城へ来て下され!」
「…はい?」
彼は今何と言っただろうか。
(…城、って、言った…?)
ここは上田。上田城の城主といえば。
「…まさか」
「そういえばまだ名乗っていなかったでござるな!某は、真田源二郎幸村。お館様から、ここ上田をお任せいただいているでござる!」
力強く言う彼の首元で、六枚の文銭が揺れる。真田家の家紋は六文銭。そして真田幸村自身も、いつも六の文銭を身につけているという。
何故、気付かなかったのだろう。
女将さんを見ると、ただただ苦笑していた。冴はしばらく、開いた口が塞がらなかった。





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メルマガ125踏
お題配布元:はちみつトースト 様
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