第17章 赤井side3
不思議そうにこちらを見てくる彼女は
知り合いなのかと尋ねてきたので
彼は宅配業者で働いていて
この間少々長話をしたと話した
安室くんは
彼女の方を見た後
こちらに視線を移し
彼女は誰かと尋ねてくる
口を開こうとするが
彼女が先に私は沖矢名前と
名乗りしっかり子供のフリを
演じれてくれた
安「…名前…ちゃん、
そう言えば工藤さんの親戚の彼女も
名前さんですよね?」
と、名前が同じ事が
不思議と思ったようだが
同一人物とは思っていない様子
目線を下に向け
彼女の様子を見ると
どうしようと困った顔をしていた
沖「ええ、名前さんは先程
アメリカへ帰ってしまいましたが…」
これで大人の姿の彼女と
接触できる確率は大いに
減ったという事実を突きつけた
気を落とした安室くんの顔を見て
内心、勝ち誇った気分でいたが
それもすぐに苛立ちに変わる
彼女が安室くんの服の裾を握る
『名前お姉ちゃんが
ここの安室さんが作るサンドウィッチが
美味しいって教えてくれたから
食べに来たのっ!』
と笑顔を彼に向けていた
今すぐに彼女を抱え
彼の目に映らないところへ
隠してしまいたい。
その笑顔を他の男に
向けないでくれ
嫉妬でどうにかなりそうな
気持ちを抑え冷静になる
安室くんの案内で
席に座りメニューを注文すると
しばらくしてから
それらが並べられた
彼女はウキウキしながら
サンドウィッチを口へと運ぶ
『ん〜!おいしいっ!』
嬉しそうに食べる彼女は
可愛くて微笑ましいが
その様子を横で見ていて
尚且つ声を掛けてくる安室くんに
気を良くしない自分が居た
と、その時
店のドアベルが鳴り
よく見知った顔の客が店内に入ってくる
コ「安室さん、こんにちは…
げっ…昴さんと名前…ちゃん
なにしてるの…?」
沖「たまにはゆっくり外食も
いいかと思いまして…」
ボウヤは隣の椅子に座り
ボウヤにも何か奢ると言えば
オレンジジュースを注文した
工藤邸に来る時は
コーヒーを飲むのに
安室くんの前だからか
ボウヤも子供のフリを演じていた
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