第13章 微熱と勘違い
ベッドに座りながら
赤井さんに尋ねる
『そのハンカチ何なの?』
明らかに大事そうに
持っているハンカチ
赤「お守りみたいなものさ」
ふーん…お守りかぁ…
赤「…で、他に面白い物は
見つかったか?」
『見つかりませんでしたー』
赤「残念だったな」
残念って…
あんたの部屋でしょうが!
本当に何も無いのか!
何か隠してるだろう!
赤「名前が期待する様なものは
何も無いさ…ほら朝飯の時間だ」
食べれそうか?と言いながら
部屋まで運んでくれた朝食を
2人で食べ始めた
朝食を食べ終えた頃
汗かいたしお風呂に入ろう
そう思って脱衣所でパジャマを脱ぐ
まだココ赤く晴れたままだ
『くっそー、赤井さんめー!』
赤「俺がどうかしたか?」
たまたま廊下を通ったのか
それともついて来てたのか
どちらにせよ
堂々とレディーの裸を見るんじゃない!
『ばかっ!見ないでよえっち!』
両手で胸元を隠しながら叫んだ
赤「これから俺と風呂に
入ってくれるんじゃないのか?」
『入りません!』
赤「何故安室くんは良くて
俺はダメなのか理由を言いなさい」
『赤井さんがえっちだから!』
ガラッとお風呂場の扉を開けて
中に入るとピシャッと閉めてやった
だが、再びガラッと扉が開く
赤「納得できん」
『服脱ぐの早すぎでしょ!』
問答無用で押し切る赤井さん
そのまま私の体を掻っ攫うと
バシャンっと湯船の中へ
『ちょっと何やってんの!』
赤「強制お風呂イベントが
発生したから諦めろ」
『発生してないから!
はーなーせー!』
赤「嫌だ」
背中から抱き締める赤井さんの腕は
何が何でも離してくれなさそうで
肩口に顔を埋めてきて
少しくすぐったい
『赤井さん重いー』
赤井さんは少しだけ
体重の負担を減らしてくれた
かと思いきや
かぷっと肩を噛まれた
『いった…!何してんの!』
赤「昨日指を噛まれた事を
思い出してな…仕返しだ」
赤井さんは意地悪で
時々優しいくせに
負けず嫌いなんだなと思った
.