第7章 ファーストキス※
赤「身体、ビクビクして可愛い…
ここ気持ちいいんだろう?」
『ん…きもち、よくないっ…ぁっ』
身体に伝わる感覚が、
舌で舐められる感覚が、
気持ちいいだなんて言えない
頭の中がそれだけで
いっぱいになって
他に何も考えられなくなる
このままじゃ全部食べられちゃう…
『…あっ…あかいさん…んぁっ…』
ダメなのに
身体が言うこと聞かない
訳の分からない感情が溢れて
目に涙を溜めた
赤「素直になれ」
『んぁっ…ぁっ…だめ…
…きもちぃ…あっ…』
私は赤井さんの頭にしがみ付いて
その気持ち良さに耐え続けた
カリっと歯を立てられ
その気持ち良さから逃げ出そうと
身体を捩る
それでも赤井さんは
しっかりと腰に腕を回して
逃がしてくれない
『も…やだぁ…ぁっ…んっ…』
赤井さんは一度胸から
顔を離すと私の顔を下から覗き込んだ
赤「今にも、とろけてしまいそうだな」
私は赤井さんの頭をバシバシと叩いた
『もうやだっ…離せ!このっ!』
赤井さんは私の片方の手首を掴むと
ぐいっと引き寄せた
そのまま後頭部を抑えられて
唇と唇が重なった
ちゅっというリップ音と共に
唇が離されて
私は固まったまま
目をぱちくりさせた
『わわわ、私の
ファーストキスを返せー!』
赤「ふっ…俺はどうやら
良いものを貰ったようだ」
『ばかっ!赤井さんのばかっ!』
赤「このまま名前のバージンも
頂きたいんだが…」
『させるかーっ!』
私は赤井さんが被っていた
ニット帽を目の下まで
思いっきり引き伸ばして
前を見えなくしてやった
ふっ!ざまあみろ!
赤「目隠しプレイか?いいだろう」
『何楽しんでんだ!このロリコン!』
赤「そう言われると
俺も多少は傷付く…」
急にしゅんとなる赤井さん
ニット帽で顔の表情を
よく読み取れないけど
精神的ダメージを与えれたに違いない
勝機は見えた…!
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