第3章 力量をはかる
「おはようございます、主様、加州さん」
「おはよう、こんのすけ」
「おはよ〜」
「主様、加州さん、朝ご飯はどうなさいますか?あいにくと私がご用意できるわけではないのですが…」
しゅんと耳を垂れるこんのすけに、悠青はふむと顎に手をやった。確かに、身体も起きてきて空腹になってきた頃合いだ。隣をちらりと見てみれば、不思議そうにきょとんと目をぱちくりさせている。
「ご飯…」
「加州さんにとっては初めての食事ですね」
「そうだな。材料はあるのか?こんのすけ」
「はい、ひとまずひと月分くらいはあるかと」
結構あるな、なら大丈夫か。と悠青は頷いて腕まくりをする。
「台所はどこだ?俺が作る」
「なんと!主様が?」
「大したものが作れるわけじゃないけどな」
言うとこんのすけは「楽しみです〜こちらです〜!」と悠青を案内する。その後を、数秒ぽかんとした加州清光が、あわてて追いかけていくのであった。