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刀剣乱舞/天青 【刀剣乱舞】

第3章 力量をはかる


大したものが作れるわけじゃない、と言うわりに、悠青の手際はよかった。悠青のいた時代に合わせているのか、使い慣れた炊飯器や冷蔵庫がそろっており、米を炊き、野菜を切り、魚を焼き、味噌汁ができあがっていく。少し後ろで加州清光とこんのすけが目をキラキラさせながら待ち焦がれているのを感じながら、最後の仕上げに味噌汁の味見をした。
「ん、いいだろ」
「できたの?」
「あぁ。あとはよそって運べば……どこで食べればいいんだ?」
「それでしたらあちらに広間がございますので!」
「なら、机の用意をしてくれ。これ、台拭きな」
まだ使われていない綺麗な台拭きを絞って加州清光に手渡す。うん!と頷き、加州清光はこんのすけが言った部屋に駆けて行った。
「お前はどうするんだ?狐…肉か…?」
「あっ、私は油あげがいただければ」
「油あげ…」
瞬時に浮かんだのはきつねうどんで、なるほど狐の大好物と言われるだけあってこの不思議な狐も油あげが好きなのか、と一人納得した。味噌汁で使ったものがわりと余っているから大丈夫だろう。
「主ー、机の準備できたー」
そこへ加州清光の声が響き、悠青はご飯と味噌汁と焼き魚を二人分、油あげを一匹分お盆に載せて運んだのであった。
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