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刀剣乱舞/天青 【刀剣乱舞】

第1章 はじまりの時


天刃悠青は、縁側に座って煙草をふかしていた。庭の木には小鳥がとまり、ピチチと鳴いている。そんな様をただなんとなく眺めていると、不意に空気の流れに違和感を感じた。
何かが、来る。
咄嗟に頭を巡ったその一言。煙草の火を消し、悠青は立ち上がった。木の枝にいた小鳥が慌しく飛び立つ。すると悠青から数メートル先の地面に、紋様のようなものが浮かび上がった。そしてそれは小さな光の柱となり、彼の視界を光で埋め尽くす。突然の出来事に目を見開いた悠青は、ただその光を見つめていた。やがて光の柱が少しずつ細くなり消えると、紋様の上には、まるでぬいぐるみのような生き物が鎮座していた。
「なん…だ…?」
動揺とともにこぼれた悠青の声。それに反応するかのように、その生物はぱちくりさせていた目をパッと見開き、彼を見上げた。
「見つけました!審神者様!」
「さに、わ…?」
聞き慣れぬ単語とそのぬいぐるみが人の言葉を発したのを耳にし、悠青の顔が怪訝そうに歪む。
「あっ、そんなに警戒なさらないでください!いえ、怪しいのは重々承知なんですけれども」
「…お前は何者だ?」
「私の名はこんのすけ。時の政府よりつかわされた使者でございます!主様をお迎えし、助力するよう命じられて参りました!」
「時の政府?主?さにわ?なんなんだ一体。きちんと説明してくれ」
「申し訳ありません!急きすぎてしまいましたね。それではご説明させていただきます」
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