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刀剣乱舞/天青 【刀剣乱舞】

第4章 最初の鍛刀


こんのすけが声を上げた後、突如鍛刀場に気配が増えた。ひょこ、ひょこと道具の陰から顔を出す。こんのすけと同じくらいの大きさの、二、三等身ほどの人の姿をしたものだった。
(小人…?)
「かわいー。この子たちが鍛刀の精?」
「はい。資材を渡せば、心を込めて鍛刀してくれます。ただ、何が生まれるかは彼らにもわからないそうです」
「そこも曖昧なんだな…」
「はい…」
またしゅんとうなだれそうなこんのすけをなだめ、鍛刀の頼み方を教わる。資材置き場にそれぞれ必要な資材を置き、悠青がその資材に力を込めると、その資材は〝特別なもの〟になるという。それを鍛刀の精たちが打ち鍛え、刀剣ができあがるのだ。
「資材の量でも変わるわけだよな。完全に勘か…?」
「慣れるまではそうなるかと。ですが刀剣男士となるものは数多くいますので、問題ありません!」
「…なるほど」
ちら、と並べられた資材を見る。種類は四種、これをそれぞれ取り分ければいいのか。悠青はしばらく資材をじっと見たあと、そっと手を動かし始めた。
「こんなものか…?」
なんとなくわけてみた資材置き場に、鍛刀の精が二人ほど寄ってくる。ふむふむと眺めたあと、資材を持って炉の近くへと移動した。
「大丈夫そうですね。それでは私たちは出ましょう」
「えー?見てちゃだめなの?」
「彼らが集中できませんからね」
悠青も見学してみたいと思ったが、そう言われては仕方がない。頼んだと声をかけ、悠青たちは鍛刀場をあとにした。
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