第5章 VSストーカー
「おやおや、人の家の庭に勝手に入っている者がいるとはね。俺が世話になる家に入るとは…お前、その意味わかってるよな?」
声が聞こえた瞬間、私はストーカーから引き剥がされ、肩をしっかり抱かれていた。
私が呼ばなければ来ないはずだった王子(仮)が、私を助けてくれたのだ。
『な、んで…?』
「彼女を守るのに、理由が必要か?』ニコッ
ドキッ
こいつ…このシチュエーションに加えて、もともと顔がいいってことが合わさって、めちゃめちゃかっこいい…
不意の微笑みにときめいてしまった…
こういうの、少女漫画にありそう…
漫画とかラノベとかだと、こういうシチュエーションになって、本当はお前が好きだったんだとか言われたり、恋に落ちたりするよね。え、これそーゆー感じ?そーゆー展開になっちゃうの??
恐怖からか、なんなのか、テンションがおかしくなった私はそんな事を考えていた。
だが、現実はそう甘くはなかった。