第3章 王子の頼み
『たしかに、1日くらいならって思って連れてきました。でも、暮らすって所までは考えていませんので。』
「まったく、頑固な奴だ。」
こっちのセリフだっつーの!
どちらも引く事無く話を続けていると、
ピーンポーン
インターホンが鳴った。
「なんの音だ。」
『インターホンですよ。もう誰?こんな時に。』
モニターを見るとそこには反吐が出るほど見たくない顔があった。
「なんだこれは?」
王子(仮)が覗き込んでくる。
『門まで来てる客人が映し出されてるんですよ。これで誰が来たかわかるし、話したりこっちまで通すことができるんです。』
タイミング悪く来た人間。それはここ最近私のストーキングをしている男だった。