第3章 王子の頼み
『あの、1ついいですか?』
「うむ。構わんが?」
この際言ってしまおう。
『あの、王だかなんだか知りませんがね、なんで私に決定権がないんですか!今日会ったばっかりのあなたに世話になるぞ、なんて言われても困るんですけど!』
言った。言ってやった。異世界の人だろうが王子だろうが負けるわけにはいかない。私だって生活かかってんだから。
「ふむ。確かにお前の言う通りだな。」
『じゃあ…!』
「だが、お前は俺をここに置くことも考えたはずだ。お前の手に余るものならば他の人間に任せればいいものを俺をここに連れてきた。この家も見たところ1人用でないであろう大きさがあるが、それにしてはものが少ない。つまり、1人くらいならここに置けると見た。違うか?」
こいつ…偉そうな事ばっかり言う我儘王子だと思ったら的確に分析してきた…しかも当たってるし…
どうしよう