第3章 王子の頼み
場所は変わり、私の家。
『あの…頼みとはなんでしょうか…。』
遡ること数十分前。
突然現れた王子は私に頼みがあると言ってきた。
『頼みって…あ…』
講義棟から人が出てき始めていた。
まずい。こんな目立つ人といるところを見られるのはよくない。劇の人だったらともかく、まじで異世界の人だった場合、間違いなく面倒なことになる。そっちの面倒は更にごめんだ。
『…不本意ですが、一旦私の家に来てください。』
「ああ、わかった。」
そんなこんなで今に至る。
「俺は異世界から来たと言ったな。つまり家が無いのだ。こっちでの暮らし方がどこまで変わっているのかすらわからんのでな、しばらく世話になるぞ。」
『は???』
この人、今、世話になるぞって言った?言ったよね?え?なりたいじゃないの?なるの?
この人、よくわかんない。