第3章 悔いなき選択 (後編)
フラゴンがそう叫んで3人が形態を崩さないように促す。
そこを動くなだと……?
アイツらに出来て私に出来ない筈がねぇ……!
この程度なら2体ぐらい、私1人でも余裕で倒せるッ!!
私は上官の言葉を無視して2体の巨人へと向かって馬を走らせる。
「リヴァイ……っ⁈……、行くぞイザベルッ!!」
「あぁ……!!」
巨人へと向かって行ったリヴァイを見て、ファーランとイザベルもリヴァイの後をついて行った。
「アイツら死にたいのか……ッ⁈」
リヴァイは2体の巨人の間を通り抜けると、目の前にある木にアンカーをさし、ガスで勢いをつけ、左側の巨人の頸を訓練の時のように深く削ぎ落とす。
『うおおぉおッ……!!』
そして、ドシンッ……、と音を立てて地面に倒れる巨人を確認する。
こんなものか……。
巨人の討伐というものも、思ったより大丈夫そうだな、
「うわぁっ!!」
その声にリヴァイが反応して振り返ると、残ったもう1体の巨人に掴まれたイザベルの姿があった。
『チッ……!!』
急いでイザベルを助けに向かうと、イザベルは自分で巨人の指を切って脱出していた。
そしてその隙を逃さず、綺麗な流れでファーランが巨人の頸を削ぎ、トドメを刺す。
出る幕のなかったリヴァイは地面に降り立つ。
何だ、テメェら出来るじゃねぇか……!
いつの間にそんな連携技を身につけやがったんだ……?
まぁ、無事で良かったが。
「全体、排除したッ!!配置を戻すぞッ……、進めえぇッ!!」
巨人が排除された事によって、また兵士達は列を戻して前進する。
「どーだ、リヴァイ!俺達で巨人を倒した……ッ!!」
「兄貴……っ!やったぁ……!やったよぉっ……!!」
『あぁ、良くやった……お前ら、』
そんな風に喜ぶ2人が無事であった事に安心するリヴァイ。
「分隊長……、彼ら」
「あぁ……、エルヴィンがどうしても入団させると言ったのも分かる」