第7章 基本は大切って部活の顧問に習わなかったのか? ※r18有り
数週間後、銀時の容態は完全に回復し、いつも通りの生活に戻る。夜荘は事務処理に追われる日々を過ごしていた
すると、襖の奥から山崎が彼に声をかけた
貴「山崎か。悪いが、今日は帰らせてくれ」
山崎以外の者の気配を察知した夜荘は、一瞬でその者が誰だか理解した
山「その客、万事屋の旦那なんですが…」
(貴「やっぱ銀時か…」)
1人1人違う気配を持っていて、特に銀時のは区別がつきやすいと彼は言う。とりあえず夜荘は、銀時を客室で待たせることにした
ちゃっちゃと終わらせるか。彼はググッと体を伸ばしてから、また事務処理を再開した
数時間後、今日の仕事終了。夜荘は客室に向かう。スッと襖を開けると、そこにはお茶菓子を堪能する銀時の姿があった
貴「悪い。待たせたな
体はもう大丈夫なのか?」
彼は聞きながら銀時の前に座る。銀時は「大丈夫だよ、ほら」と腕を動かしてみせた
銀「まさかお前がここに居るたぁ…知らなかったぜ」
貴「俺だって、まさか土方や総悟が言う万事屋が、お前だって聞いて驚いたわ」
銀「家も目の前だしな」
2人は目を合わせ笑った。そして、夜荘が「せっかくだ。ちょっと相談がある」と真剣な表情を見せる
貴「俺達の関係は、隠しておこう。お互い護るものがあるんだ。弱点があると都合が悪い」
銀「そうだな…時が来たら話せばいいか」
銀時の答えに彼は頷いた。すると、銀時がスルリと夜荘の頬に触れる。ピクリと彼が反応する
銀「なぁ…シようぜ」
貴「シねぇよ」
銀「何年待ったと思ってんだ」
貴「知るかよ。ここ屯所だし、せめて別の…」
夜荘はバッと口を塞いだ。しまった、口車に乗らされた…。そう思ったが遅かった。銀時がニヤついていた
銀「ここじゃなきゃ、いいんだな?」
貴「違ぇよ!そういう問題じゃねぇ!!
…って、うお?!」
銀時が立って、彼を連れて部屋を出る。ズカズカと銀時は屯所内を駆ける。山崎と土方とすれ違う
土「げっ、万事屋?! 夜荘も!
ちょっ、待てコラァ!!」
貴「悪ぃ!ちょっと出掛けてくる!!
仕事は終わってるから!!!」
山「夜荘さん?!」
夜荘は銀時に引きずられながら2人に声をかけ、屯所から出て行った