第6章 隣人には挨拶をしなさいって、母ちゃん言ったでしょうが!
パッと集中治療室のランプが消える
マスクを着けながら医者が出てきた
近「どうだった?」
医「危ないところでした。もう少し遅ければ命はありませんでした。命は取り止めて、今は麻酔で眠っていますので安心してください」
医者はそう言って微笑んだ。良かった、と全員が安堵の息を吐く。しばらくすると、銀時は病院の一室に運ばれて、数本のカテーテルと呼吸器に繋がれた
貴「こいつはよく自分が犠牲になろうとするだろ」
夜荘はベッドで寝ている銀時を見つめる
新八と神楽は強く頷いた
新「はい、いつもそうなんです
この人自分だけで抱え込んで…」
神「全く、私の気持ちも考えて欲しいネ」
貴「…相変わらず変わってないみたいだな」
彼は苦笑する。昔、直せと夜荘は言ったらしいが、どうも治る気配がない。彼はサラサラと銀時の髪を触る
貴「この綺麗な髪の奴なんて、まだお前しかいないのに、もっと自分を大事にしやがれ…ったく」
そう言って見る彼の目は、とても優しかった。父と息子のような、兄と弟のような…切っても切れない縁にあるのだろうとその場にいた全員が思った
近藤・土方・沖田・山崎、そして神楽・新八を帰らせた夜荘は、銀時の横に座る
貴「おいコラ、狸寝入りすんな」
銀「…バレてた?」
貴「バレバレだよ」
目を開けて、銀時は紅い目で夜荘を見つめる
ニヤニヤと笑い始めた
銀「『この綺麗な髪の奴なんて、まだお前しかいないのに、もっと自分を大事にしやがれ』…だっけ?
夜荘がデレるたァ、珍しいな」
貴「…ウルセェ、黙れ////」
夜荘は恥ずかしくなり、赤らんだ顔を手で隠す。すると銀時は呼吸器を外し、「こっち向けよ」と夜荘の手を無理矢理剥がす
__チュッ…
貴「んなッ/////」
銀「久しぶり、夜荘」
銀時からの不意打ちキスに、至近距離でイケメンスマイル。「不意打ちすぎる…イケメン」と悶えていた夜荘であった