第10章 現れた幼馴染み
ピ「よし、では次に……」
飯「ピッコロさん!!」
すると、随分慌てた様子の悟飯がやって来た。
その腕にはグッタリした若い男を抱いている。
(あれ?あの男、誰かに似てるような……)
ピ「どうした悟飯?そいつは?」
飯「突然空に大きな白い光が現れて、その中からこの人が……!!」
ピ「なんだと…!?」
それを聞いてピッコロの表情が変わった。
(光?それってあたしと同じ……)
飯「蓮さんも光の中から現れたと言っていたので、もしかしたらこの人も蓮さんと同じ様に異世界から来たんじゃないかと……」
ピ「取り敢えず、其処に寝かせろ」
その場に寝かせられた男の服をピッコロ越しに見ると、見憶えのある服だった。
(あの服…うちの高校と同じ……)
まさかと思い近付いて男の顔を見てみると、そこには良く知った顔があった。
蓮「!?……迅!?」
大切な幼馴染みが其処には横たわっており、あたしは急いで駆け寄った。
蓮「おい迅、大丈夫か!?迅!!」
名を呼びながらその身体をユサユサと揺さぶる。
ピ「蓮、そいつを知っているのか?」
蓮「あたしの幼馴染みだ!おい、しっかりしろ迅!!目ぇ覚ませ、迅っ!!」
一心に名前を呼び続ける。