第10章 現れた幼馴染み
〜 蓮side 〜
天「はっ、とぉっ!」
蓮「ふっ、たぁっ!!」
あれから1時間、あたしはピッコロの指導を受けながら悟天とトランクスと交互に組手をしていた。
流石地球を護ってきた戦士なだけあって強い。
子供と言えども侮れない。
ピ「動きが大振りだ!もっと細かく小さく動け!!」
蓮「くっ、はぁっ!!」
言われた事を意識し、全身の意識を集中させて紙一重で攻撃を躱す。
(焦らず…雑にならないように…。意識を集中させて…力を溜めて…一瞬の隙を突く)
すると、ずっと攻撃を繰り出し続けて疲れたのか悟天の動きがだんだん鈍く大振りになってきた。
天「あっ!!」
蹴りの勢いが強過ぎたらしく悟天は体勢を崩した。
(ココだっ!!)
体勢が崩れた一瞬の隙を突き、ピンポン玉ほどの大きさにした気の玉を悟天の身体に当てて爆発させる。
天「うわぁっ!?」
ト「おっと!!」
衝撃で吹き飛んだ悟天の身体をトランクスが受け止める。
ト「大丈夫か悟天?」
天「うん、なんとか…」(汗
蓮「ゴメン悟天、軽く爆発させただけのつもりだったんだけど……大丈夫か?」
あのサイズでこんなに吹っ飛ぶと思ってなかった。
急いで悟天に駆け寄る。
天「大丈夫だよ。蓮姉ちゃん凄いね!!組手初めてじゃないの?」
蓮「いや、初めてだよ。殴り合いならしょっちゅうしてるけどな…」
この見た目のせいでよく絡まれてたから喧嘩慣れはしている。
けど、組手と喧嘩は全く違う…その事を身を持って知った。
それにこいつらは今まであたしが喧嘩してきた奴らなんかと比べ物にならないくらい圧倒的に強い。
まだこいつらは手加減してくれてるからなんとかなっただけで、本気を出されたら吹っ飛ばされてるのはあたしだ。
ト「それでも凄いよ!気の使い方ももうマスターしちゃったんだね!!」
蓮「お前らの見て勉強したからな♪」
ピ「最初よりはかなり良くなったな」
声を掛けられて振り返ると、ピッコロがこっちに歩いて来た。
ピ「だが、まだ無駄な動きが多い。考える前に行動出来なければダメだ」
蓮「了解」
ニッコリ笑って敬礼をする。
それを見てピッコロは薄っすら笑う。