第9章 気付いた想い
飯「ピッコロさん、今から聞く事にYesかNoで答えて下さい」
ピ「何だ?何をするつもりだ?」
飯「いいですから、思った通りに答えて下さい。お願いします」
ピ「……ああ、いいだろう」
いつまで経っても悟飯には甘い自分。
半ば押し切られるように悟飯のテストが始まった。
飯「蓮さんと会ったり話したりすると嬉しい」
ピ「な!?何だそれは!!」
ピ「いいから、ちゃんと答えて下さい」
眉間に皺を寄せ暫し考え込むが、やはり悟飯には甘い自分。
渋々ながら答える。
ピ「……Yes」
飯「蓮さんが笑ったり楽しそうにしていると自分も幸せな気持ちになる」
ピ「…Yes」
飯「蓮さんに触れると心臓がドキドキする」
ピ「…Yes」
飯「蓮さんに他の男が好意を持って近付くと、気になってイライラする」
ピ「Yes…」
飯「蓮さんの事をもっと知りたいと思う」
ピ「………Yes」
飯「蓮さんの傍にいて、護りたいと思う」
ピ「……………」
飯「…Yesでしょう?ピッコロさん、それは蓮さんの事が好きだって事ですよ」
悟飯の言葉に腕組みをして考え込む。
ピ「お前も知っているだろう?ナメック星人は恋愛などしない。自分で卵を産み、子孫を増やすのだ……」
飯「本当にそうなんでしょうか?そうだとしたら、ピッコロさんの気持ちの説明が付きません。…何かボク達の知らない事があるんじゃないでしょうか?」
ピ「…この話はこれで終わりだ。そろそろ舞空術の練習を再開する」
飯「ピッコロさん!!」
悟飯の呼び掛けにも答えず、オレは蓮達がいるテーブルへと歩いて行く。
飯「ピッコロさん……このままだと、蓮さんは元の世界へ帰ってしまうんですよ?それでいいんですか……?」
そんな悟飯の呟きに一瞬足が止まったが、すぐにまた歩き出し、蓮達の方に向かう。