第8章 練習開始
ピ「そうだ、それが『気』だ。よくやったな、上出来だ」
ピッコロが蓮の頭をわしわしと撫でる。
蓮「あ…ありがとう…////」
蓮は少し顔を赤くした。
頭に感じる手の温もりに、キュッと胸を締め付けられる様な感覚を覚える。
ピ「では、次はいよいよ飛ぶぞ。今の『気』を全身に行き渡らせる…そして宙に浮く事をイメージしろ。上へ、上へと昇って行く感じだ」
飯「頑張って下さい!!」
蓮は立ち上がると目を瞑り、全身に気を充満させた。
身体の周りをダークブルーのオーラが漂う。
(上へ…上へ…浮き上がるイメージ……)
足元に小さな風が起こり、ゆっくり、ゆっくりと踵から足が離れていく。
つま先もが床から離れると、そのまま少しずつ高く昇っていく身体。
ピ「蓮、その辺でいい。目を開けてみろ」
ピッコロの声に蓮がそっと目を開けると、少し下の方にピッコロと悟飯が見えた。
床から3メートル程の高さにフワフワと浮いている。
蓮「う、浮いた…浮いたぞピッコロ!!えっ、わあっ!!」
喜んで気を抜いた途端にガクンと身体が傾き、地面に向かって落ちていく。
蓮は思わずギュッと目を瞑った。