第8章 練習開始
蓮「今日は楽しかった〜♪」
ブルマさんに用意してもらった部屋で寛ぐ。
ベッドや鏡台にチェスト等、基本的な家具は既に揃っていた。
あたしが此処に住むことが決まると、すぐに手配してくれていたらしい。
窓際で頬杖をつき、明日の事について考える。
蓮「…飛べるようになっかな?ピッコロは気弾も撃てるかもしれねぇって言ってたけど……」
窓を開けて空を見上げる。
星が瞬いているのが見えたが、やはりその数は神殿とは比べ物にならない。
神殿から見た星は空一面が輝いているように見えるほどだった。
蓮「ピッコロ……」
風邪を引かぬようにと毛布を掛けてくれた夜。
しっかりと抱き上げて飛んでくれた空。
いつの間にか、ピッコロの事ばかり考えてしまう。
蓮「あたし……」
自分の気持ちに気付く一歩手前。
でも、それを認めてはいけないと心のどこかで警告している。
蓮「…………」
迅、鉄先輩、瑠花。
(あいつら…きっとあたしを探してる)
蓮「あたしは、あっちの世界に戻らないといけない…。大事な…友達の所へ……」
静かに窓を閉め、ベッドに潜り込んで目を閉じた。